新潟のコシヒカリが変わったってホント?
金谷農場では
これまでと同じ純粋なコシヒカリを栽培しています!
平成17年産から新潟県のコシヒカリは、いもち病の防除を減らす為、 ”コシヒカリ新潟BL” という、従来のコシヒカリより ”いもち病に強い品種” への全面的な切り替えが行われました。この品種は、いもち病に強いという性質以外は、これまでのコシヒカリとほぼ同じとされ、店頭に並ぶときは普通のコシヒカリという表示で販売されることになっています。
しかし、当農場では、これまで通り純粋なコシヒカリを栽培することに決めました。理由は下記の通りです。
1.当農場では、栽培密度を少なくして風通しを良くしたり、有機肥料によって健康で丈夫な稲を育てることによって、いもち病に対する農薬をこれまでも使っておらず、あえて新品種を導入する必要性が無い。
2.いもち病に強いという以外は、従来のコシヒカリとほとんど変わらないと言われているが、ほんとうにその通りか社会的な評価が定まっていない。私自身一度も食べたことの無い品種であり、自信を持って消費者の皆様に提供できない。
今回の新潟県による全面切り替えの取り組みは、農薬を減らそうとする有意義なプロジェクトであり、”コシヒカリ新潟BL”という品種を否定するつもりはありません。しかしながら、日本一のブランド米である新潟コシヒカリを切り替えるという大変大きな問題にもかかわらず、消費者の皆様への周知が徹底しているとは言えず、また、これまでと同じコシヒカリを食べたいという消費者の選択の余地をうばってしまう、全面切り替えという手法にも若干問題があるのではないかと思っています。当農場では、”コシヒカリ新潟BL”の社会的な評価が定まり、真に消費者の方から求められるお米として定着するまでは、これまで通り、純粋なコシヒカリを作っていこうと考えています。
コシヒカリ新潟BLとは?
いもち病抵抗性同質遺伝子系統で「コシヒカリ新潟BL1〜8号」の8品種からなる。「コシヒカリ」に個々のいもち病真性抵抗性遺伝子を持つ「ササニシキ」、「トドロキワセ」、「PiNo.4」、「新潟早生」、「越みのり」、「ツユアケ」、「とりで1号」、「BL1」をそれぞれ父として交配し、その後「コシヒカリ」を5〜6回戻し交配して育成した。この8品種のうち数品種を混植栽培することにより、いもち病の発生を抑えることが期待できる。熟期、玄米収量、品質、食味など、いもち病抵抗性以外の諸特性は「コシヒカリ」とほぼ同じである。